目標の1割強 事業家困難 おでかけバス利用状況
update 2010/1/10 13:43
函館市が西部地区の住環境整備を目的に、昨年10―12月に運行実験を行ったコミュニティーバス(通称・おでかけバス)の利用状況(速報値)がまとまった。約2カ月半の運行で延べ3867人が利用、1日当たりの平均利用者数は50.9人で、事業化のめどとしていた同450人の10%強にとどまった。市は「民間事業者単独での運行は困難」との認識を示しており、路線や運行間隔の見直しなどが今後の継続に向けての検討課題となりそうだ。
同バスは、西部地区に数多く点在する坂道の上り下りの負担軽減と公共交通機関への接続をスムーズにする目的で、函館バスに運行を委託して昨年10月16日から12月30日まで運行。船見町―十字街間(全長9.2キロ)に停留所を38カ所設け、50分間隔で1日12往復、料金は大人一律100円に抑え、利便性を高めた。
市街づくり推進課によると、1日当たりの利用客数は最多が12月30日の113人で、最低が10月31日、11月14日の25人。月別平均は10月55.3人、11月41.8人、12月は57.6人だった。
運行期間中は乗客にスタンプカードを配布、10回の乗車で無料乗車券として使えるサービスも実施し、延べ101人が利用した。降雪が多かった12月中旬以降は利用がじわじわと上昇し、60―70人がコンスタントに乗車した。同課は「住民周知が行き届き、悪天候という要因も重なった。利用が減る状況にならなかったのは収穫」とする。
市は運行に際して事業化が見込める場合、公共交通事業者に対して本格運行に向けた要望を行う考えだったが、今回と同じ形態での運行は採算上困難とみられる。11、12月には公立はこだて未来大の協力も得て利用客にアンケートを行っており、今後は回答結果を詳しく分析した上で、事業者と協議していく考え。
同課は「使いやすい時間帯に便を集中させることなども一つの方法として考えられる。使いにくかった点など利用者の声を参考にしながら、事業化する可能性があるか否か探りたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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