桧山産ナマコ 単価は過去最高

update 2010/1/7 10:34

 【江差】桧山支庁水産課は6日、2009年の管内漁業生産状況(八雲町熊石地区を含む)を発表した。中国への輸出が好調な檜山産ナマコは、03年には1019円だった1キロ当たりの平均単価が、09年は約3・6倍に当たる3712円に上昇し、過去最高値を更新した。不振が続く管内の漁業生産額に占めるナマコの割合も増大。09年の出荷額はスケトウダラをわずかに追い抜き、イカに続く第2位に躍り出た。(松浦 純)

 中国では品質の高い桧山産ナマコの評価が高く、05年ごろから輸出が急増している。平均単価は05年1762円、06年2707円、07年3285円、08年3444円と右肩上がりで上昇。単価の上昇に支えられ、漁獲額も06年は3億3833万円(前年比109%増)、07年にも6億2200万円(同84%増)と倍増。08年は5億900万円(同18%減)と減少したが、09年は5億3900万円(同6%増)と増加に転じ、管内漁業生産額の12・8%を占めた。漁獲額は06年にウニ・アワビを抜いて第4位に。07・08年は不漁だったサケを、09年には不漁が続くスケトウダラを追い抜き、イカに続く第2位の位置を占めた。

 ナマコの漁獲量は06年125トン(同34%増)、07年189トン(同52%増)と大きく伸びたが、資源保護のため漁獲量を自主規制する動きもあり、08年148トン(同22%減)、09年145トン(同2%減)とやや頭打ち。ナマコは、イカやスケトウダラに代わる主要魚種として期待も高いが、資源減少の懸念も高まっており、種苗放流などの長期的な取り組みが求められている。檜山支庁は新年度、上ノ国町にナマコの増養殖を担当する職員を派遣。同町を中心に資源増大の取り組みを支援する方針だ。

 一方、09年の管内全体の漁業生産量は、漁獲量1万4337トン(同8%減)、出荷額41億9217万円(18%減)と、1975年以降では最低水準を記録。スルメイカ5108トン(同11%減)、スケトウダラ2884トン(16%減)は、いずれも過去10年間で数量・金額ともに最低だった。サケは444トン(同16%増)、ウニ349トン(同5%減)、アワビ19トン(同6%増)、アオヤギ(エゾバカガイ)は172トン(同5%減)と例年並みだった。

提供 - 函館新聞社




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