心の電話 子を支え…チャイルドラインはこだて5年
update 2010/1/6 10:12
18歳以下の子ども専用電話「チャイルドラインはこだて」(小林恵美子代表)が2004年12月に常設されてから、丸5年の節目を迎えた。現在15人の大人が電話の「受け手」となり、受話器の向こう側にいる子どもの声を受け止めている。直接子どもと関わる受け手の思いをその場で聞き、心の負担を減らす役割を担うのが「支え手」と呼ばれるスタッフだ。5年間、主に「支え手」として運営に携わった小林代表は「函館で子どもの声に耳を傾けてくれる大人が増えれば」と話している。
「友達とうまく話せない」「お母さんに優しくしてほしい」―。チャイルドラインはこだてに掛かる電話の内容はさまざま。悩みを打ち明けなくても構わないので、「何か話してみたかった」「九九が言えるようになった」などの場合も。名乗らず、切りたい時に切って良いのも特徴で、多くの子どもの心の拠り所となってきた。
時には「妊娠したかも」「死にたい」といった深刻な相談が寄せられることもある。こうした緊急対応が必要な場合に受け手がパニックになるのを防ぐため、支え手のスタッフも常に事務所で待機している。受け手から「ヘルプ」の合図を受けると「丁寧に聞いてあげて」など適切なアドバイスを送るほか、電話を終えた受け手の話し相手となることで思いをため込ませず、子どもの秘密を外部に絶対漏らさない状況を作っている。
小林代表は「最前線で子どもと接する受け手が安心して活動できる環境を作るのが目的」と話し、「うれしい反応もあれば、子どもの大変な思いを聞くこともある。子どもたちが身近な大人に話せないのが寂しく感じることもあるが、電話で自分を維持してくれれば」と語る。
活動を振り返り、「常設当初は秘密厳守が本当か疑心暗鬼の子もいたが、今では浸透し、友達の紹介で掛けてくる場合もある」といい、「子どもが自信を持ち、自分を受けとめられるようになってほしい」と話している。
チャイルドラインはこだてはフリーダイヤル0120・99・7777(月―土の午後4時から同9時まで)。木曜日は函館で対応する。現在、運営委員や会員を募集中。一般会員1口2000円、学生同1000円など。問い合わせは泉澤光子さんTEL・ファクス0138・54・7037。
提供 - 函館新聞社
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