函館アコーディオンクラブに新星登場 未来大1年の伊藤さん、東頭さんが加入

update 2009/12/31 17:12

 函館市内近郊の病院や福祉施設、保育園、町会などでボランティア音楽会を開き、多くのファンを持つ「函館アコーディオンクラブ」(原惇代表)に、この冬、若者2人が加わった。公立はこだて未来大学1年生の伊藤有紗さん(18)と東頭(とうどう)伶衣さん(18)。期待の新星登場に、原代表(72)らメンバーは大喜びで、2人も「たくさん練習して早く堂々と演奏できるようになりたい。演奏会でみんなに喜んでもらいたい」と張り切っている。

 2人は、昨年のクリスマス直前にメンバー入り。「何か人を楽しませることに夢中で取り組みたい。自分ができる多くの人の幸せづくりをしたい」と門戸をたたいた。

 仲間入り後、数日後にはクリスマス音楽ステージが迫っていた。ともにアコーディオンを演奏するのは初めてだったが、「頑張ればできるはず」と猛練習で臨んだ。

 その様子に原さんらが感激し「2人の息はぴったり。アンサンブルでやってみたら魅力は倍増するのでは」とクラブ内の新チーム結成を提案。命名しようと、話は弾み、「命名、命名。何にしようか。めいめい、めい…」―。悩んだ末、言葉の響きから「MEY(メイ)」に決めた。

 12月23日夜に市内船見町の「カフェモーリエ」で行われたクリスマスコンサートでは「赤鼻のトナカイ」を演奏。ギター伴奏に軽快な音色で合わせ、大勢の客も拍手で2人を盛り上げた。

 クリスマスの25日には、原さん、2人のメンバー入りを誘った湯谷しのぶさんとともに函館神山保育園を訪問。「きよしこの夜」「ジングルベル」「雪やこんこ」などを踊りつきで披露し、大勢の子どもたちを喜ばせた。

 このステージの最中、まだ演奏できない場面もあったが、2人はにこにこと優しい表情で手拍子を打ち、園児の笑顔と歌声を誘った。

 演奏会が終わると、園児が大きな声で「どうもありがとう」。だれから言われるでもなく、自然な流れで子どもたちの口から感謝の言葉がメンバーに発せられた。

 伊藤さんは「目を輝かせて演奏を聞いてくれる子どもたちの姿を見て、心から幸せな気持ちになれた」、東頭さんは「会場全体で楽しさや感動を味わえる喜びを感じた。充実した時間だった」とにっこり。原さんは「短期間でここまで頑張ってくれるとは」と驚き、「若さという情熱と何事も楽しみながら真剣に励む姿勢が2人にはある」とほめる。心強い新メンバーが加わり、函館アコーディオンクラブは2010年も活動を充実させる。

提供 - 函館新聞社




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