3カ月ぶり上方修正…11月の道南経済
update 2009/12/29 13:39
日本銀行函館支店(市川信幸支店長)は28日、11月の道南地方の金融経済動向を発表した。個人消費の一部や、外国人観光客の回復などを踏まえ、「非常に厳しい状況が続いているが、持ち直しの動きや下げ止まりの兆しがみられる」とし、前月までの「一部に持ち直しの動き」から3カ月ぶりに上方修正した。
個人消費は主要小売店10社の売上高が、家計の節約志向の強さを背景に、衣料品など中心に高額品の買い控えが続き、前年同月比1・5%減と前年割れ。一方、エコカー減税の効果で、新車登録台数は減税対象の普通・小型車が同48・0%と大幅に増加し、乗用車全体では同28・1%と4カ月連続のプラス。さらにエコポイント制度で薄型テレビ、ブルーレイレコーダーなどの一部の家電が好調なことから、「耐久消費財を中心に持ち直している」に判断が上向いた。
観光は主要ホテル20社の宿泊客数が同4・1%減、函館空港乗降客数が同5・4%減といずれも19カ月連続でマイナス。函館山ロープウェイは同5・0%減、五稜郭タワーが5・5%減とともに2カ月連続で前年を下回ったが、いずれも減少幅は1けた台にとどまった。
国際便客の減少幅が前月の31・2%から9・2%に縮小し、中国や台湾、韓国からの外国人観光客の入り込みが増加していることから、判断を「下げ止まりの兆し」に上方修正した。
公共投資は小口案件がまとまって発注され、同37・3%増と3カ月連続のプラス。生産は造船が受注残から安定した操業を続け、電子部品も中国向けの輸出回復から高めの水準となっている。今後の見通しについて同支店は「海外経済、経済政策の動向、円高などの先行きの不透明感から、予断は許さない」との見方を示している。
提供 - 函館新聞社
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