道南自治体 まずは安堵…新幹線予算450億円

update 2009/12/29 13:38

 25日に発表された2010年度一般会計予算の政府案で、北海道新幹線の新青森―新函館間の事業費は450億円となった。09年度当初予算の337億円から113億円、33・5%のアップとなったが、道や関係地元自治体は「2015年の開業に向けて弾みのつく内容」としながらも、札幌延伸や周辺インフラ整備に関わっての動向を注視している。

 来年度の整備新幹線5路線の事業費は2600億円(同26・5%減)で概算要求通り。国土交通省によると、総事業費の内訳は国による公共事業費が706億円、地方負担分が867億円、既設新幹線への譲渡収入が1027億円。

 05年度に着工した新青森―新函館間は05年度30億円、06年度60億円、07年度100億円、08年度178億円と推移。09年度は当初予算に加え5月に150億円を補正しており、来年度予算を加えた総配分額は1305億円となった。函館市の西尾正範市長は「国土交通省試算の予算総額(4700億円)に対する進ちょく率が27・8%と全体の4分の1程度となるので、2015年度末までの開業に向けて一層整備が進むと考えている」とコメントしている。

 また渡島支庁新幹線推進室は、未着工区間の新規着工が決定した場合に対応できるよう、全体で90億円の留保分が確保されたことを受け「札幌延伸に向け、計画通り実行できる一定の予算が確保された」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、「来年度からは未着工区間の用地買収も本格化する。当面は2015年度までに開業する新函館までの整備を着実に進めたい」と話す。

 工事が進んでいる北斗市は「開業を踏まえて順当に予算付けしてくれたものととらえる。次年度以降も工期が遅れないような予算配分をお願いしたい」(建設部)と評価する一方、開業に合わせて新函館駅(仮称)周辺の整備を進める中で、駅前開発やインフラ整備に充てる財源を確保できるかが気掛かり。国土交通省の来年度予算案では、まちづくりや道路、下水道など従来の補助金を原則廃止して一本化した「社会資本整備総合交付金」(仮称)を創設。同部は「制度内容が詳しく示されておらず、計画通りに予算が確保できるのか心配。情報収集に努め対応していきたい」としている。

提供 - 函館新聞社




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