市交通局の年明けからフリーパス期間限定発売

update 2009/12/27 13:06

 函館市交通局は年明けから、午後6時以降であれば当日何回でも乗れる時間限定の市電フリーパスを販売する。冬期間の乗客数底上げや利便性向上を目的に企画した。また函館らしさを演出して路面電車に親しみを持ってもらおうと、車内放送などに「はこだて賛歌」を取り入れる。ともに路面電車事業では全国的にも珍しいという。

 フリーパスの名称は「トワイライトパス」。函館市電では毎年冬期間の観光閑散期に乗客が減少しており、特に夕方以降に目立つことから、対象時間を毎日午後6時以降とした。価格は大人300円、子ども150円。来年1月3日―3月31日までの期間限定で、車内でのみ販売する。終日利用可能なフリーパスはこれまでも同交通局で販売してきたが、時間を限定したものは初めて。

 パスは最終便まで有効で、当日なら何回でも乗降できる。同交通局は「函館市電の初乗り料金は200円なので2回乗ればお得になる。宴会時の利用や観光客にとても便利」とPRしている。問い合わせは同交通局運輸課TEL0138・52・1273。

 また観光振興を目的に、路面電車乗車時や待ち時間にも函館らしさを感じてもらおうと、車内や電停の接近案内放送にこれまでのチャイム音に替えて「はこだて賛歌」を採用する。

 道内出身で、東京在住の函館市電ファン男性のアイデアで「首都圏のJRや私鉄では列車の発車合図などにご当地ソングを採用している。函館でも試してみてはどうか」と9月に提案があったという。男性の同郷の知人で東京で活動するプロミュージシャンの中村貴博さんが、無料で車内放送用にアレンジを手掛けた。メロディーは、はこだて賛歌の歌い出しと前奏部分を使用する。

 メロディーが流れるのは湯の川や五稜郭公園前、十字街など電車接近案内装置が設置されているか、乗客数の多い電停。車内放送開始は1月1日から、接近案内は同下旬を予定している。市交通局は「市民も観光客もメロディーを聞いて函館をイメージしてくれれば」と話している。

提供 - 函館新聞社




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