大雪で明暗…雪かき大変、除雪用品好調
update 2009/12/23 13:31
12月下旬に入り、函館市内では平年の3倍以上の積雪となっている。15日から22日にかけ、18―30センチ(平年は8センチ程度)と推移し、12月としては2005年以来4年ぶりの大雪。昼夜にわたる降雪で、道路にはわだちができ、歩行や自動車の運転には細心の注意が求められる。銀世界に包まれる中、市内や近郊では明暗も現れている。
函館海洋気象台によると、この断続的な雪は、冬型気圧配置が例年より長居しているため。「これからは大雪になる見込みは少ないが、真冬の寒さと一定の雪は続く」という。24、25日には一時的に寒さはゆるむが、28日ごろには再び寒気は強まると予想している。
ホームセンター「スーパーデポ石川店」(石川町)では、15日ごろから長靴や雪かきスコップ、圧雪して押し出すスノープッシャーなどの除雪用品の売れ行きが好調という。「買い替え時期もぶつかったのでは」と同店。今年は、例年以上に自動車用のスノーブラシ、ワイパーなどを買い求める客が多いという。品薄状態ではないが、追加発注をしている。
19日にオープンした七飯町仁山の「ニヤマ高原スキー場」の22日現在の積雪は70センチ。雪質は湿り気が多少あるものの上々で、この雪を歓迎する。今後、年末に向けて多くのスキー客が見込まれる。
中島廉売(中島町)の関係者にとって「お客さんの安全とサービス向上のために」と通りの雪かきは重要な仕事の一つだ。「堂守豆富店」の堂守信行さん(29)は毎日、午前4時に起床。「この時期の朝は寒くて辛いが、雪かきは大事。少々積もったらすぐに行う。根雪になる前にやれば負担も少ない」と商品の仕込みの最中、常に玄関先にも気を配る。
市内豊川町では22日午前、屋根の雪下ろしをしていた男性が見られた。「昔は毎冬1回作業していたが、今日は2、3年ぶりかもしれない。雪は少し湿って重く大変」と話していた。市内の温泉経営者は「寒くなると温泉に来る客は増えてうれしいが、大雪は困る。でこぼこの雪道で、ここまで来るのが大儀になる人が多く、浴場ががらがらになる時もある」と困惑気味。
観光客にとっても雪は複雑なようだ。千葉市の公務員榎一郎さん(53)と妻の恵美さん(51)は同日、札幌から函館入りしたが、飛行機が欠航し、列車に切り替えたため6時間遅れの到着となったという。「天候の事情は仕方ない。トラブルも旅の思い出。きれいな雪景色を見られたので良かった」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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