ワンストップサービスデイ、年の瀬 職探しに奔走
update 2009/12/22 13:21
就職や住居・生活に関する相談を1カ所で受ける「ワンストップ・サービス・デイ」(ハローワーク函館、函館労働基準監督署主催)が21日、函館地方合同庁舎(函館市新川町)で開かれ、市内・近郊の求職者ら35人が相談に訪れた。「仕事がなく生活が苦しい」「このままでは年を越せない」―。年の瀬ぎりぎりまで職探しに奔走し、生活に困窮する相談者からは切実な声が聞かれた。
高齢の母親と暮らす50代の女性は「年齢的に条件が厳しくて仕事が決まらず、生活がとても苦しい。貸付制度があることを今日初めて知ったので、相談に来てよかった」と話した。元鉄筋工の男性(55)は「体を壊して仕事を辞めたが、生活保護はなるべく受けたくない。貸付制度で何とか乗り越えたい」と話し、担当者から説明を受けていた。
一方、多重債務を抱える男性(56)は「明日食べる物もなく、正月を迎えられない。生活が苦しくて借金したのに、債務があるからといって生活資金の貸付制度をすぐに利用できないのでは意味がない」と納得できない様子で会場を後にした。3月に派遣切りに遭った男性(42)は「60社ほど受けたが仕事が決まらない。9月末で失業保険が切れ、知人から借金して生活しているがもう限界。生活支援を受けるにも手続きに1カ月半かかると言われ、現実的には受け入れられない。今日ここでなんとか助けてもらえると思ったのに」と困り切っていた。
国の緊急雇用対策の一環で、年末を控え、求職中で当面の生活や住居支援を必要としている人を対象に初めて開催。主催する2機関のほか、渡島支庁、函館、北斗両市、両市の社会福祉協議会、市立函館保健所、函館弁護士会の計9機関・団体が一堂に集まり相談を受けた。
相談者は、函館市内に住む働き盛りの30―50代男性が中心。1人当たりの相談内容が複数の分野にまたがるケースが多く、相談件数は延べ64件だった。このうち就職や職業訓練など仕事に関する相談20件、当面の生活資金などを給付する生活福祉資金に関する相談19件で、この2つで全体の6割以上を占めた。
提供 - 函館新聞社
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