七飯リンゴ栽培史完成
update 2009/12/13 11:37
【七飯】町本町のリンゴ園「成田園」の前代表で、七飯のリンゴ栽培史の研究に力を注いだ故成田宏一さん(享年85)が生前、執筆を手掛けていた七飯リンゴの栽培史「成田園語り」がこのほど、完成した。成田さんの遺志を継いだ有志が死後、執筆や編集をした。七飯リンゴの栽培の歩みや成田さんの足跡がまとめられた1冊となっている。13日に町文化センターで開かれる成田さんをしのぶ会で出版報告をする。
成田さんは1925(大正14)年、山形県鶴岡市生まれ。49年、実母の親類で、七飯町でリンゴ園を営んでいた成田萬次郎、やすえ夫妻の後継者としてリンゴ栽培に従事した。
戦後の七飯果樹組合の創設に携わり、町内の栽培技術の主流となっている「矮性(わいしょう)台木育苗」の普及にも先駆けて取り組んだ。リンゴ栽培の研究に人一倍熱心で、栽培の歴史にも詳しく町内外で講演する機会も多かった。近年、七飯リンゴの栽培史の執筆に取り組んでいたが、今年8月、病気で亡くなった。
その後、成田さんと親交のあった町歴史館のボランティアグループ「歴史館友の会」の三浦亜男会長や元町教委職員の冬野赳史さん、同館の山田央学芸員が編集や校正、史実の考証を手掛け、同会の会員も手伝った。約200部を発行した。
三浦会長は「家族のおかげで今の自分があると言い続けてきたのが印象的」と振り返り、冬野さんは「果樹栽培にすべてをささげた人。著書の編集では成田さんの表現方法を生かすようにした」と語る。
長男の悌一さん(58)は「とてもすばらしい著書を作っていただき感謝の気持ちでいっぱい」と話している。
A4判56ページ、非売品。
提供 - 函館新聞社
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