カフェ・ギャラリー「三日月工房」12日オープン

update 2009/12/11 14:29

函館市弥生町23に明治期の蔵などを利用したギャラリー・カフェ「三日月」(池井一季代表)が12日、オープンする。かつて質店が営まれていた空き家の蔵と店舗兼住宅を、建築士の池井さん(38)が自ら修復。古い建物の風情を生かしたアート空間として息を吹き返す。

 池井さんによると、土蔵造りの蔵は明治中期、コンクリートブロック造の店舗と木造住宅は増改築がされていて大正から昭和初期ごろに建築された。建物全体の広さは約500平方bで、蔵と住宅部分は2階建て。10年前まで質店を営んでいた宮田商店が廃業してからは空き家で、所有者が取り壊しも検討していたという。

 池井さんが、西部地区の古い建物を設計事務所にしようと探していて、この物件に出合った。妻・希代美さん(32)と市内で営んでいる雑貨店とカフェも併設できると考えて7月に借りた。8月にはカフェや商店街、空き店舗に芸術作品を並べるイベント「アートフェスハコトリ」の会場にも使われた。

 外観は崩れていた屋根を修復し、外壁を塗装。内装は、和室の畳を外して木の床にするなどの改装を自前で行った。池井さんは「派手な装飾はないが良質の材木が使われ、磨けば光るものばかり。手入れをすればよみがえるのでやりがいがあった」と建物の魅力を語る。

 蔵はギャラリー、住居部分の1階はカフェ、2階が設計事務所と古い建物の再利用を進めるNPOの拠点、店舗部分は手作り雑貨店「みかづき工房」。玄関付近は土間で、蔵の入り口には重厚な扉、カフェには格子が入ったうるし塗りの建具が引き立ち、レトロな雰囲気をかもし出す。カフェ営業は展示がある期間だけだが、池井さんは「ギャラリーにもテーブルといすを置いたので、ゆっくり作品を見ながら過してもらいたい」と話す。

 ギャラリーでは2月28日まで、展示空間全体を作品とするインスタレーション展「時の魚・浮遊する水紋 小宮伸二展」が開かれる。入場無料。午前11時―午後5時。木曜定休。

提供 - 函館新聞社




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