函館市教委、学校に芸術家派遣へ 来年度から文化活動を普及

update 2009/12/10 11:00

 函館市教育委員会は来年度、市内の芸術家が学校などの教育機関に出向き文化芸術の普及活動をする事業を始める。音楽や演劇、伝統文化など幅広い分野のメニューを作り、コンサートや公演、出前授業などの形態で、市立に限らず市内の教育施設が利用できるシステム作りを検討中。子どもに広く文化に触れる機会を提供するとともに、芸術家にとっては発表や指導の場となることが期待される。

 9日の市議会定例会で、工藤恵美氏(新生クラブ)の一般質問に多賀谷智教育長が答えた。

 同事業は「アウトリーチ(出張)事業」として、函館市文化芸術の振興に関する基本指針(2007年3月策定)に施策例として盛り込まれたほか、芸術に携わる市民や団体、機関が文化芸術振興を目的に意見交換する「市民アートサロン」(宍戸雄一座長)から8月に実施提案があり、これらを受けた。

 事業の詳細は調整中だが、基本的には1校当たり1回の利用回数とし、学校側の金銭的負担は生じない。各学校では既に独自で芸術鑑賞会などを実施しているが、「同様の事業を自治体単位で実施するのは全国的にも珍しい」(市教委)という。

 多賀谷教育長は「優れた芸術鑑賞機会の提供をはじめ、指導者の養成、市民活動の場の拡充など、地域に根ざした文化芸術活動の一層の振興に努めたい」と期待する。

 また多賀谷教育長は、市立学校長の裁量で特色ある教育を進める「知恵の予算」について、校長会やPTA連合会から継続の要望が出ていることを報告。「現行の手法で内容充実に努める」と述べ、現段階では企画・提案型の事業に変更する考えがないことを示した。

提供 - 函館新聞社




前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです