観光客数22年ぶり300万人割れ…函館市本年度上半期
update 2009/12/2 09:51
函館市は1日、本年度上期(4―9月)の観光客数(推計値)を発表した。前年同期比7・5%減の約287万6000人で、1987年以来22年ぶりに300万人を割り、3年連続の減少となった。長引く景気低迷での全国的な観光旅行の不振や、新型インフルエンザ流行などが影響したとみられる。
函館を訪れる際に利用した交通機関別では、乗用車はETC(自動料金収受システム)の休日特別割引が功を奏して、同1・1%減となる52万9300人だった。3月の同割引導入当初から利用数は好調に推移し増加傾向だったが、悪天候が続いたことなどが原因で、7月に極端に利用者が減り結果的に微減となった。JRは高速道路と競合する函館本線は同8・7%減の43万3200人だったが、海峡線は高速船の休止などで同3・8%増の41万9800人とわずかながら回復した。
一方、フェリーは同16・1%減の16万3400人で、昨年10月末の津軽海峡フェリー(当時東日本フェリー)の高速船運航休止などが響いた。航空機は国内路線の休止やチャーター国際便の減便などで、同19%減の30万4800人と大幅に客数を減らした。
月別ではシルバーウイークで9月の客数が同0・7%増と健闘したが、4―8月はすべて5―16%台の減少幅で大幅な前年割れとなった。宿泊は同6%、日帰りも10%落ち込んだ。
下期(10月―2010年3月)は近年、150万人台で推移していたが昨年は145万人で、今年は昨年度合計の450万人突破も厳しい状況だ。市観光振興課は「ここまで落ちるとは思っていなかった。景気低迷による旅行先の近場志向や、新型インフルエンザによる旅行控えなどが大きく響いた」と分析。今後の見通しについては「集客力を高められる冬のイベントや観光資源をしっかり見直し、リピーターの確保や長期滞在をしてもらえるような施策を講じていきたい」としている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。