工藤副市長辞任へ…「市政運営への理念に違い」 函館市長選擁立の動きも
update 2009/11/25 10:09
函館市の工藤寿樹副市長(59)は24日、12月末で副市長を辞職する意向を西尾正範市長に伝え、市長もこれを了承した。工藤氏の任期は来年3月31日までで、任期を3カ月残しての辞任となる。工藤氏は「西尾市長とは市政運営のあり方に対する方針や理念に違いがある」と話している。また、経済界の一部には次期市長選に工藤氏の擁立を模索する動きも出ている。
工藤氏は函館新聞の取材に対し、辞任理由について、西尾市長との路線の不一致とともに「任期満了も近く、新年度の予算編成にかかわるべきではないと判断した」と話した。
一方で市長選出馬について「先のことはまったく考えていない。40年近く市役所にいたので、しばらくはゆっくりしたい」と話し、明言を避けている。
これに対し、西尾市長は取材に対し、同氏からの辞職の申し出を認めた上で「今月で還暦を迎え、新年度の政策予算作りの関係で新しい人に道を譲りたいという話だった。(進退は)任せるという気持ちもあるし、一つの道だと考えている」と話した。
工藤氏は今月末に辞職願を提出する考えで、市はこれを受け後任の副市長人事に向けた調整に入る。副市長選任は議会の同意が必要で、市は12月の定例市議会に人事案件を提案する方針。西尾市長は「空白は作らない」と話している。
工藤氏は函館ラ・サール高、早大法学部卒。1973年に旧亀田市に採用され、函館市との合併後は財務部長、企画部長などを経て2006年4月に助役就任。07年4月から地方自治法改正により副市長。07年、西尾市長の就任を受け辞職願を提出したが、同市長からの強い慰留を受けて続投していた。
提供 - 函館新聞社
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