八雲の観光客急増…道央道落部IC開通1ヵ月

update 2009/11/20 14:43

【八雲、函館】道縦貫自動車道(道央道)の八雲インターチェンジ(IC、八雲町立岩)―落部IC(同町東野)が開通して1カ月余りが過ぎた。開通後1カ月の同区間の交通量は一日平均2900台と当初の見込みを4割近く上回る順調な滑り出しだ。八雲町では道央圏からの観光需要に沸く一方、函館の物流関係者には効果は限定的との見方もあり、真価が試されるのはまだ先のようだ。

 落部ICは2006年11月に供用を開始した八雲ICから函館方面に延びる延長16キロで、1999年に着工。函館と札幌を結ぶ大動脈の国道5号と並行し、檜山南部とのアクセスも容易になった。ただ、函館―札幌間の所要時間は5分程度の短縮にとどまる。

 同区間には道立公園「噴火湾パノラマパーク」に隣接するパーキングエリアがあり、週末の自動料金収受システム(ETC)割引効果も相まって利用客が急伸している。函館土木現業所によると、開通した10月の利用者数は3万9289人で、前年比1.7倍・約1万6400人増えた。

 公園を管理する八雲町公園緑地推進室は「八雲ICができた時よりも利用客の増加は明らか。週末の軽食などの売り上げも従来の4―5倍の伸びで、パンフレットのなくなり具合をみても公園を知らないで立ち寄る人も目立つ」と話す。車の台数も10月は2665台と前年比1.6倍増と好調だ。

 一方、道北や道東圏などの家畜輸送を手掛ける函館小型運送(函館市西桔梗町)の庭田孝治専務は「災害時のp鞢㕣iうかい)路としての価値は大きい」としながら、「一般道よりも距離では遠回りになる。通行料のコスト負担もネックのため、基本的には使わない。大沼まで延びても乗るかどうか」と冷めた見方だ。

 東日本高速道路は現在、落部ICから大沼ICまでの29・8`について、2012年度の開通を目指して工事を進めている。その先の大沼IC―七飯IC間10キロは通行無料の新直轄方式で整備され、建設する函館開発建設部は「(旧日本道路公団から引き継ぎを受け)環境調査やトンネル工事の技術的な検討を進めている段階」とし、着工のめども立っていないという。

 現在はETC搭載車の週末割引で一時的な需要増の可能性もある。出張で札幌に車でよく行くという市内の男性経営者(60)は「週末なら使うが、函館や七飯に直結するまでは便利になったとは言えない」と話している。

提供 - 函館新聞社




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