利用 伸び悩み続く…お出かけバスの運行実験開始から1カ月
update 2009/11/16 13:11
函館市が西部地区の住環境整備を目的に、同地区を循環する新たなコミュニティバス(通称・おでかけバス)の運行実験を開始して1カ月が経過した。市は本格的な事業化のめどを1日あたり450人と設定したが、10月の平均利用者数は同55・3人、今月も同40・3人(1― 8日)と伸び悩んでいる。運行は12月30日までで、市は今後の降雪期の利用増加に期待している。
おでかけバスは、西部地区に数多く点在する坂道の上り下りの負担軽減と公共交通機関への接続をスムーズにする目的で、10月16日から運行を開始。船見町―十字街間(全長9・2キロ)に停留所を38カ所設け、50分間隔で1日12往復している。運行は函館バスに委託し、料金は大人一律100円で、1日乗車券(同300円)やバス、市電との乗り継ぎ割引も設定している。
市街づくり推進課によると、1日あたりの利用客数は最多が10月17日の184人で、最低が同31日の25人。最多を記録した日は運行開始に合わせて無料だったが、それでも採算ラインには達していない。
市は事業化が見込める場合、公共交通事業者に対して本格運行に向けた要望を行う考えだが、思わぬ伸び悩みに「バスの存在を知っていても乗車するタイミングが合っていないか、単純にニーズがないかのどちらか」(同課)と分析する。
ただ、同バスでは初回利用時にスタンプカードを配布し、10個ためると無料乗車券として使えるほか、同地区の飲食店など19店舗でカードを提示すると商品が割り引かれるなど特典が豊富。中には10月中に無料券をもらった例があるなど、一部の住民は高い頻度で利用している実態もある。
市は今月に2度、十字街や地区内のスーパーでチラシを配布して周知したほか、今月と来月に計10回、利用客にアンケートをして動向を調べる。同課は「パンフレットはすでに1万枚以上配布しており、認知度は高い。最初に利用するきっかけを掘り起こしていきたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。