交流さらに 青函で除幕…「赤い糸」モニュメント

update 2009/11/15 12:50

 函館市と青森市のツインシティ提携20周年を記念して行われた「赤い糸プロジェクト」のモニュメント除幕式が14日、青函両市で行われた。函館では悪天候のため、モニュメントが設置された緑の島(大町15)の対岸に位置する市青函連絡船記念館摩周丸で行われ、西尾正範市長や、同プロジェクトに携わった市内の高校生、大学生らが両市の末永い交流を願った。

 同プロジェクトは青函圏域の新たな魅力づくりに向け、青森ゆかりの作家、太宰治の作品にヒントを得て実施。今年6月から両市の高校生、大学生21人が小委員会を組織、公立はこだて未来大の鈴木克也教授らをコーディネーターに進めてきた。

 モニュメントは山形在住の彫刻家、峯田義郎さんが制作し、高さ2b30センチ、幅90センチの大きさ。太宰の小説「思ひ出」(1933年)の中で、青森港の桟橋で男女を結ぶ赤い糸について弟と話し合うシーンをもとに「ふたり」と名付けられ、2人の人物が両市の絆(きずな)の深さを表現している。函館では緑の島、青森は県観光物産館(アスパム)裏に設置された。

 函館での除幕式では西尾市長が「新幹線が開通すると青函は40分で行き来できる。新しい交通時代を見ながら、さらにつながりを深めたい」とあいさつ。出席者は緑の島でモニュメントの幕が取り払われる様子を摩周丸から眺め、拍手を送った。

 大学生の小委員会メンバーはその後、緑の島に出向いて記念撮影。公立はこだて未来大3年の伝法谷朋弘さん(21)は「青森出身なので、人一倍思いがあった。プロジェクトにかかわれて誇らしく思う」、函館大2年の矢本千晶さん(20)も「少しでも市のために何かできたことがうれしい。青森を身近に感じられるようになった」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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