やすけフーズ、道央圏進出

update 2009/11/12 12:40

 函館を中心に回転ずし店などを展開するやすけフーズ(函館市日乃出町、近藤正人社長)は、ことしから来年にかけて旭川方面に数店舗を新たに展開し、将来的には札幌への進出も計画する。人口の多い道央圏での確実な集客で経営基盤を固める一方、これまで以上に多店舗となるスケールメリットを仕入れに生かして利益率アップを図る考え。同社は「数年内には年商20億円にしたい」と2008年度比2割増の目標を掲げる。

 同社は明治27(1894)年、末広町の十字街で「梅乃寿司」として創業した老舗。「すしまる」(以前はやすけ)の名前で、主に1皿120円の低価格を掲げた回転ずしチェーンを展開する。

 メニューの選択肢を増やし集客増につなげようと、2002年からは居酒屋やイタリアンレストラン、食堂など多様な飲食店を相次いで展開している。現在の店舗数は函館市内12店、北斗市内3店、旭川市内1店。パートを含む従業員は約320人を抱える。

 道央1号店となった「やすけ永山店」は9月上旬、国道39号に近接した複合商業施設に開店。低価格などが受け入れられ客足は順調という。同社の佐々木孝修専務は「以前から札幌進出を考えていたが家賃などの面で敷居が高かった」とし、まずは競合店の少ない旭川を選択した。10年にも旭川市内にあと2店舗ほど出し、その後は砂川や滝川付近を足がかりに札幌に切り込む作戦だ。

 佐々木専務は「不況の中で生き残るには積極的に都市部に出店しなければならない」と攻めの姿勢を強調。しかし外部資本の流入が著しい函館の状況を憂い、「あくまでも拠点は函館。市民が気軽にすしを味わえる低価格の形態は維持する」という。

提供 - 函館新聞社




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