八雲遊楽部川、サケ遡上

update 2009/11/8 14:58

 【八雲】八雲町を流れる遊楽部(ゆうらっぷ)川では、産卵のため遡上するサケが多く見られるようになってきた。立岩橋など鮭ウオッチンクのポイントでは、見物客らが懸命に上流に向かう姿を見守っている。

 アイヌ語で「温泉が下る川」の意味があると言われる遊楽部川には例年、約10万匹のサケが遡上するとされる。北太平洋で3、4年かけて成長し、生涯の最後にふるさとの川に戻り、河口から約20キロもの長旅をし、伏流水が湧き出る場所で産卵する。同町によると、今年は例年に比べ、遡上は遅いという。

 上流に進むにつれ、川底は浅くなり、岩も多くなるため、サケたちは勢いづけて突き進み、傷だらけで最後の力を振り絞って子孫を残そうとする。メスをめぐるオス同士の激しい戦いも見られ、川は「バシャバシャ」と体がはねる音が絶えない。

 間もなくすれば、卵や命絶えた「ほっちゃれ」を狙う鳥たちが川に集まり、命をめぐる自然のさまが展開される。

提供 - 函館新聞社




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