乙部でスケトウダラ漁始まる
update 2009/11/7 13:13
【乙部】日本海に冬の訪れを告げるスケトウダラ漁が6日未明、乙部沖で始まった。近年は漁獲量の減少や海洋環境の変動などの逆波にもまれているスケトウ漁だが、大漁の期待を背負った約40隻の漁船は、エンジン全開で暗闇の海へと乗り出した。
乙部・熊石沖の「爾志(にし)海区」では、しけの影響で5日の出漁を1日延期。波も静まった6日午前4時すぎには、豊浜船団(明石晃司船団長、13隻)が、月明かりに照らされた豊浜漁港を一斉に出港。漁業者の信仰を集める諏訪神社の真下にある入江に集結して、神酒を海に注ぎながら漁の安全を祈った。
同4時半過ぎには、海区の主力・乙部船団(松崎敏文船団長、17隻)も、乙部漁港に立ち込める水蒸気を払いのけ、白波を立てて沖合の漁場を目指した。
檜山沖のスケトウ漁は道内では数少なくなったはえ縄漁で行われる。正午過ぎには、この日の漁を終えた船団が続々と帰港。釣り上げたばかりのスケトウを岸壁に荷揚げした。魚体の形はまずまずだが、道立函館水産試験場などの予測通り、漁模様はいまひとつ。ある漁業者は「海水温が下がるこれからが本番だ」と意気込んだ。
水揚げ間もないスケトウは、生食用や加工原料として国内外に出荷される。近年はチゲ鍋の材料として韓国への輸出量が増加していたが、急激な円高の影響もあり苦戦している。ひやま漁協(乙部町)は、抜群の鮮度を生かして、首都圏など国内販売にも力を入れる方針。今季のスケトウ漁は10日には江差沖でもスタートする。
提供 - 函館新聞社
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