25日はリクエストの日、FMいるか・皆方さん人気番組担当12年
update 2009/10/25 10:11
函館市元町の「FMいるか」は道内初のコミュニティーFMラジオ局として1992年に開局して以来、地域に密着した番組を制作し、市民から熱い支持を受けている。人気番組「ご機嫌ラジオ!皆方流」(月〜木、正午〜午後4時)を担当する皆方昭司さん(42)は、歯に衣着せぬ軽妙な語り口が売りのパーソナリティー。12年間の活動の中で多くのリクエストやメッセージと向き合ってきた。25日は「リクエストの日」―。
「リクエストの日」は1936年10月25日、ドイツの放送局が生番組放送中に電話で要求された曲を演奏したのが由来という。
皆方さんがパーソナリティーになったのは、フリーアナウンサー藤本恭子さんの話し方教室へ通ったのがきっかけ。学生時代から芸能界にあこがれ、地元函館で舞台に立つ傍ら、芸人としての技術を磨こうと参加し、そこで開局準備を進めていたスタッフに誘われた。
イベントの前座などで人前で話す楽しさを感じてはいたものの、マイクを通じて人と向き合うことに当初は戸惑いもあった。「ラジオは大勢の人に語るようであって、特定の誰かに語り掛けている」と皆方さん。舞台と違い、リスナー1人1人とのつながりが、パーソナリティーとしてのやりがいだと感じている。
リスナーの大切さを実感する忘れられない出来事もある。中継車で外へ出たある日、老夫婦からサインを求められた。「家から出ず、会話もしない息子があなたのラジオだけは聴いている。だからサインを」との理由からだった。顔も知らない人の支えになっていることを実感し、驚きと喜びを覚えたという。
番組にはさまざまなメッセージが寄せられる。日常の喜びや不満、軽い話題から深刻な内容まで多岐にわたる。皆方さんは「しょうもないことを話してリスナーに軽く笑ってもらえれば」と笑う。
FMいるかのパーソナリティーの1人、三宅真人さん(28)は「リスナーとの1対1の双方向がラジオの魅力」と話す。番組ゲストとして参加した函館出身の歌手う〜みさんは自身のパーソナリティー体験を踏まえ、「送られてくるメッセージから、自分も含め、いろんな人がいていいんだと感じた」と語る。
パーソナリティーに共通しているのは、ラジオを聴いているリスナー個々に対して語るという姿勢だ。日常で感じたことをメッセージにし、曲をリクエストする。皆方さんたちはそんな“あなた”を今日も待っている。
提供 - 函館新聞社
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