新型インフル・「軽症の児童も外出控えて」 自宅安静期間守って

update 2009/10/24 22:09

 新型インフルエンザの流行で休校や学級閉鎖措置を取る学校が増える中、軽症の子どもが自宅安静期間を守らずに外出していることが感染拡大の一因となっている、との指摘が小児科医関係者からある。まん延や重症化予防のためにも、小児科医や学校関係者らは自宅療養など行動制限の厳守を呼び掛けている。

 かみいそこどもクリニック(北斗市)の渋谷好孝院長(48)によると、新型インフルは季節型インフルより重症の感染症との認識で医師は治療に当たっており、「薬ですぐ熱が下がってもウイルスが体内にいて感染力があるうちは自宅でおとなしくとどまるのが最良の選択肢」と説明する。

 函館市教委によると、休校や学級閉鎖の場合、学校から保護者に送る通知文を通じて児童の不要な外出を控えるよう呼び掛けている。休校中の函館千代ケ岱小の大堂譲校長は「便りで協力を呼び掛けるほか、教諭が保護者と連絡を取って子どもの健康や自宅待機状況の把握に努めている」と説明。同校では念のため、教員による校区内の巡視活動も行う方針だ。

 休み期間中、児童の中には友達と遊んだり、習い事に通うケースもある。休校措置を取ったある小学校長は「確かに日中遊んでいる子がいた。習い事や塾などは親の意向も大きいので学校側は理解や協力を求めるしかない」と明かす。

 渋谷院長は「地域の中で感染した子どもが別な子に移さないことが重要。働く親にとっては負担かもしれないが、自宅安静を守ることで感染は短期間で収束に向かう」と話し、「これ以上の感染拡大を防ぐため、数日間の行動制限を実践してほしい」と呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社




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