「にしんテーマに多彩な行事」来月 小樽で開催

update 2009/10/24 22:08

 【小樽】本道の日本海沿岸に多彩な歴史遺産や食文化をもたらした“ニシン”に焦点を当て、文化の保存・伝承や沿岸市町村の連携による広域観光の展開を考える「にしんルネサンスin小樽」(実行委主催)が11月7日午後時から、小樽市の運河プラザ(色内2の1の20)で開かれることが決まった。

 実行委は江差、上ノ国、松前の3町観光協会でつくる北海道歴史倶楽部(会長・岩田良子上ノ国観光協会長)を中心に組織。江差観光コンベンション協会の打越東亜夫会長が実行委員長を務める。

 イベントの皮切りは「にしんサミット」(午後1時―2時)。濱谷一治江差町長、工藤昇上ノ国町長をはじめ、小樽や石狩などの日本海沿岸の市町村長や観光協会長ら約50人が一堂に会する。続いて開かれる「にしんフォーラム」(同2時―3時)では、北海道大学観光学高等研究センターの佐藤誠教授をコーディネーターに、水産資源としてのニシンの現状、観光資源としてのニシン文化の位置付け、沿岸市町村を結び付けた広域観光の展開について各界代表が意見を交わす。

 午後3時半からは、日本海沿岸に伝わる江差追分、江差もちつきばやし、松前沖揚げ音頭、積丹鰊場(にしんば)音頭などを披露する「郷土芸能交流」も開催。同プラザでは午前10時から午後4時まで、沿岸市町村の特産品やニシンを生かした料理などを販売する物産コーナーも開設する。

 同倶楽部は2003年、ニシンがもたらした鰊御殿などの伝統建築群や食文化、郷土芸能などを結び付けることで、新たな観光資源の創出を目指す「にしんルネサンス」をスタート。04年からはニシン文化が北上した道のりを「にしん街道」と命名した。市町村や観光協会の協力で標柱を建立する活動も継続。最南端は松前町、最北端は石狩市浜益区と、これまでに渡島、桧山、後志、石狩の4支庁管内の12市町村に15基の標柱を設けた。打越委員長は「石狩管内まで到達した活動の集大成となるイベント。にしん街道をさらに北上して、留萌から最北端の宗谷管内まで連携の輪を広げていく起爆剤になれば」としている。

提供 - 函館新聞社




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