漁獲高7万1580トン、前年比10%減…函館市 昨年の水産物

update 2009/10/20 12:02

 函館市は昨年1年間の水産物の漁獲高をまとめた。函館と戸井、恵山、椴法華、南茅部各地区の合算数量は7万1580トンで、前年比10・2%減。同じく金額は211億6070万円で同4・9%減となった。市は「昨年の原油高騰の影響が落ち込みにつながった」とみている。

 主力産品のイカをみると、数量で4万743トン(同1.5%減)、金額で73億94万円(同8.7%減)と落ち込んだ。地区別では函館が1万4133トン(同1.5%減)、33億6716万円(同8.6%減)と、ともに前年を下回ったが、旧4町村では軒並み数量、金額とも前年を上回った。

 市水産課は函館地区の落ち込みについて「原油価格高騰に伴い、遠方の漁場を避ける傾向が強かった」とする一方、旧4町村地区に関しては「秋口に日高沖、胆振沖でイカの漁場が形成され、そこで漁を行った船はかなり高かったのでは」とみる。

 また、戸井地区を中心としたマグロの漁獲高は94トン、4億5621万円にとどまり、前年の290トン、10億6488万円から大きく減少。「マグロが不漁のため、イカ漁にシフトした漁業者が多かったことの表れでは」(同課)とみている。

 一方、コンブは市全体で5208トン、78億9932万円でともに前年を上回り、中でも全体の約6割を占める南茅部地区では3326トン(同13.7%増)、47億1300万円(同5.1%増)と豊漁だった。同課は「2006年の低気圧の影響で天然コンブの資源数が減少したが、2年経過して回復傾向にある」と話している。

 また、これとは別に、市水産物地方卸売市場における取り扱いをもとにした昨年1年間の水揚げ高は4万5602トン(同3.7%減)で、前年同様に全国17位だった。金額は195億7900万円(同8.0%減)で同13位となり、前年の11位からダウンしている。数量は道内では釧路、根室に続き3番目、金額は根室に次いで2番目の高さだった。

提供 - 函館新聞社




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