遺族 息子亡くした体験語る…少年犯罪考えるシンポ
update 2009/10/18 13:22
少年犯罪を考える「少年シンポジウム」(函館被害者支援連絡協議会、渡島教育局、道警函館方面本部主催)が17日、函館市美原4の渡島合同庁舎で開かれた。少年による事件で息子を失った「少年犯罪被害当事者の会」会員の菊地名美子さん=北見市=が遺族としての実体験を講演。会場の高校生らが命の尊さや生きる意義を見つめ直した。
菊地さんは2000年、青森県七戸町で発生した暴走族の少年らによる集団暴行事件で当時15歳の息子を亡くし、家族が抱えた苦悩や喪失感、加害者側から受けた理不尽な言動などの体験を涙ながらに語った。菊地さんは「謝ったから、少年院に入ったから許される犯罪ではない。少年法は加害者の更生に重点を置き、加害者を守るためにできている。被害者の残りの人生の責任を誰が取るのか」と訴えた。
また、つらさや悲しみを友人らに聞いてもらうことで、心の安定を取り戻した経験から「人は一人では生きていけない。当たり前の日々も、いろいろな人とのかかわりの中で生きていることを感じて、感謝を伝えて下さい」と結んだ。
講演に続き、市内の高校生3人をパネリストに行われた討論会では、会場を交えて、いじめや自殺、犯罪に走る少年の心理について意見を交わした。午後からは「北海道心の教育推進フォーラム」を開催。渡島管内の小中高校生らが、学校での取り組み事例を発表した。
提供 - 函館新聞社
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