新幹線開業へ向け弁当の即日輸送を実験へ
update 2009/10/16 10:22
公立はこだて未来大学の研究グループや函館、北斗市内の弁当製造販売業者らが協力し11月2―4日、JRの特急や新幹線で弁当を輸送し、東京で販売する「即日輸送販売」の実証実験を行う。現行法では新幹線の貨物輸送は認められていないが、関係者は「実証実験の結果を足掛かりに、新幹線開業に向けて規制緩和の具体策を提起したい」と話している。
道や函館市が提案した事業「はこだて『水産・海洋』元気なまちづくり推進事業」の中で、北海道新幹線による産業活性化に取り組む専門部会(黒川宜成会長)が、新鮮な農水産物を首都圏へ輸送する手段に新幹線を想定し、実験する。同部会は函館市や北斗市、JR北海道などの関係者で構成し、事務局を担当する同大の長野章教授が中心となって企画。学生や業者に協力を依頼した。
実験では、業者が製造した弁当を学生らが手荷物として運ぶ。午前3時22分函館発の「急行はまなす」で出発し、青森で特急に乗り継いで午前6時55分八戸発の新幹線に乗車。同10時前に東京に到着し、同駅前の店で弁当を売る。
新幹線で輸送となれば東京―函館間は3時間40分ほどとなり、長野教授は「道南の農水産物や地域ブランド品を付加価値をつけて運ぶ方策を実用化させたい」と話す。
扱う弁当は、「にしむら」の「函館新幹線弁当」とちゅうぼー「寿々半北斗店」の「北斗せいろ」、「アイ・エス・アイ興発」の「北斗ほっきネギ味pク弁当」の3種で、いずれもご飯は道南産のブランド米「ふっくりんこ」を使い、ホッキやイカ飯、ネギなど地元の素材にこだわった。この実験のために開発したり、一部改良したといい、いずれも1300円で販売する。3日間で合わせて240食を製造、販売する。
3社とも将来を見据えて協力したといい、西村信義代表らは「味に自信を持っている。仮に新幹線で貨物輸送が可能になればビジネスチャンスは広がる」と期待を寄せている。
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