新幹線開業時「函館に行ってみたい」9割、北関東エリアで調査

update 2009/10/16 10:20

 北海道新幹線新函館開業対策推進機構(森川基嗣会長)が北関東の居住者を対象に実施したアンケートで、回答した約3000人のうち9割が「新函館開業が函館訪問の動機になりうる」と答え、訪問意欲が非常に高いことが分かった。東北新幹線が通る北関東は、2015年度予定の新函館開業で北海道へのアクセスが良くなれば観光需要が見込めるエリア。同機構は「北関東は人口700万人の大きなマーケット。潜在需要を見込んで積極的にプロモーションを進めたい」としている。

 アンケートは9月15―23日に栃木県宇都宮市の東武宇都宮百貨店で行われた「第30回秋の北海道物産展」で実施。同機構が北海道新幹線新函館開業PRに併せて利用意向を調査した。地元以外での調査は今回が初めて。中高年の女性を中心とする来場者2956人(男性814人、女性2107人)の回答を得た。

 調査対象が北海道への関心が高い物産展来場者のため、来道経験は83.2%と高いが、函館訪問の経験は68.0%。「この差分の約15%を埋める力を新幹線は持っている」と同機構は分析する。さらに新函館が開業した際、89.4%が「函館が身近に感じられるようになるので、行ってみたい」と答え、開業までの継続的なプロモーションが求められる結果となった。

 また新函館開業後、札幌・道央地区への交通手段で、「新幹線と特急(新函館で乗り換え)を利用する」と回答した人は68.4%と、所要時間が飛行機よりも長いにもかかわらず利用意向が高かった。乗り継ぎの利便性や経済性が優れていれば、札幌・道央地区でも新幹線利用者を十分取り込めることを示し、同機構は「札幌延伸のプラス材料にもなる」とみている。

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