100歳以上の戸籍上生存者 渡島4市町に266人

update 2010/8/28 11:27

 所在不明の高齢者が全国で相次いでいる問題で27日、渡島管内の各自治体でも戸籍がありながら、住民登録がない100歳以上の高齢者が存在することが明らかになった。北斗市では1881(明治14)年生まれの「128歳」女性を含む計119人、福島町では1871(明治4)年ごろの生まれとみられる「139歳」の男性ら49人、このほか、松前町77人、鹿部町21人の4市町で計266人となっている。函館市など現在、調査中の自治体があり、さらなる「超高齢者」がみつかる可能性がある。

 北斗市は、住民票の付票がない戸籍は以前から把握済みだった。戸籍が抹消されなかった理由について「戦後、樺太からの引き揚げ者やブラジルに移民したケースがあると考えられる」(市民課)という。中には、ほかの自治体管内で行旅死亡人(身元不明者)として取り扱われている場合や何らかの理由で二重の戸籍が存在したことなども想定されるという。

 同市は、これまでにも戸籍上の年齢が110歳に達した段階で、年に1回、法務局に除籍の申請をしていた。しかし、戸籍に複数人数の記載がある場合では、生存の可能性があるとして、除籍が認められなかったケースがあるという。100歳以上の119人のうち、39人が110歳以上だった。今月1日現在で住民登録のある100歳以上の高齢者12人はすべて、確認がされている。

 一方、函館市では23日から調査を進め、来週にも結果を公表する。市戸籍住民課は「現段階ではまとまっていない。歴史的にも古い戸籍が数多いので、ほかの自治体と似たようなケースは多いのではないか」と話す。知内、木古内、森、長万部の各町は調査中で、七飯町は調査未定という。各自治体ともに「法務局と協議して適切に対処したい」としている。

 また、八雲町は昨年8月に戸籍事務を電算化。同問題が大きくなる以前の同年10月に100歳以上で、住民登録のなかった高齢者54人の戸籍を削除済みという。最高齢者は「124歳」だった。今後もさらに調査を進めるという。

提供 - 函館新聞社




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