桧山沿岸でクジラ・イルカの目撃増加、観光資源化に期待
update 2010/8/27 13:43
【江差】桧山沿岸の日本海ではクジラやイルカの目撃情報が増加傾向にある。奥尻島と江差・瀬棚両港を結ぶハートランドフェリーの船上から、海面でジャンプするクジラやイルカの大群を観察できることもある。道内では室蘭市や知床半島で、船上から沿岸を回遊するクジラやイルカを観察する「ホエール(クジラ)ウオッチング」も行われており、桧山振興局などでは観光資源としての活用を模索する動きも出てきた。
桧山沿岸では、奥尻フェリーをはじめ、漁船や遊漁船からクジラやイルカが現れる頻度が増加。6月中旬には、フェリーの船上で毎日のように目撃情報があり、6月11日には、江差沖で約300頭ものイルカの大群が出現。海面でジャンプするクジラの群れが目撃されることもあった。
桧山沿岸は、函館を拠点とするツチクジラ漁の好漁場。管内の漁業者は「クジラやイルカが船に並走するように泳ぐこともある」という。これまで漁業への影響は報告されていないが「数が増えてくると被害が心配」とも。漁業関係者からは「沿岸捕鯨を本格的に再開できれば漁業振興につながるのだが」との声も。
道内では、噴火湾に面した室蘭市や世界自然遺産に指定された知床半島で、ホエールウオッチングが新たな観光の目玉として注目されている。観光船や遊漁船を運航する業者などが道外客をターゲットに、積極的な売り込みを図っている。
桧山振興局でも、入り込み客の減少が続く奥尻観光の起爆剤として活用できないか模索を始めた。同局ホームページ(http://www.hiyama.pref.hokkaido.lg.jp/)には「奥尻航路クジラ&イルカウオッチング情報」のコーナーを設けてPRに乗り出した。
同局は「クジラやイルカの観察にフェリーを活用してもらうことで、観光客や乗客の増加につなげることができれば」とし、日本海を舞台とするホエールウオッチングの新たな展開に期待している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。