大沼で戦没者供養茶会 平和への祈り「千の風」に乗せて

update 2010/8/25 10:17

 【七飯】茶道裏千家前家元の千玄室さん(87)と彫刻家の流政之さん(87)を招いた「北海道函館・大沼平和の祈り」が24日、町東大沼の流山温泉彫刻公園で開かれた。千さんが平和への祈りを込めて茶をたて、流さんが制作した慰霊碑「もどり雲」前に献茶。幾多の戦没者の霊を慰めるとともに、戦争のない恒久の平和を誓った。

 茶道裏千家淡交会函館支部、北海道流塾、JR北海道文化財団の主催。千さんと流さんは第2次大戦の戦友で、2006年8月24日に東大沼で再会を果たした。戦後65年の節目に合わせ、再び同地で平和の祈りをささげるために訪れた。

 この日は、中宮安一七飯町長、町在住の作家で作詞作曲家の新井満さんら関係者約150人が参列。JR北海道の坂本眞一相談役は「4年前にこの地で両氏が再会したときも大雨が晴れた。本日も雨がやみ、まさに奇跡という思いでいっぱい。末永く、平和への願いを伝えていかなければならない」とあいさつした。黒田月水さんによる土佐琵琶演奏の後、流さんがこの日のために制作した点茶盤で千さんが茶をたて、もどり雲にささげた。

 続いて、七飯東大沼小学校全校児童14人が「千の風になって」を合唱。子どもたちの歌声が空に響いたころ、澄み渡った青空と日差しが戻り、雄大な駒ケ岳が姿を見せた。

 千さんと流さんは「この地で、世界の恒久平和と戦没者のために祈りをささげることができ、感激でいっぱい」と話した。また、新井さんは「『千の風になって』は命の歌。平和とは命を伝達していくこと。子どもたちの歌を聴き、平和の祈りにふさわしい場所だと感動している」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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