「長雨いつまで…」桧山で戸惑う声

update 2010/8/25 10:16

 【江差】桧山南部では今月に入り豪雨や長雨が続き、市街地や農地の冠水被害が相次いだほか、高温多湿による農作物への影響も出始めた。台風シーズンの到来を前に被害の拡大を懸念する声も上がる。住民は「雨はいつまで続くのか…」と、困惑気味に空を見上げている。

 江差町では8月1―23日の総雨量が227ミリに達した。平年値の151.7ミリ(月間)を大幅に上回り、少雨だった昨年8月の総雨量65.5ミリと比べると3.5倍近い雨が降った計算だ。大雨の影響で11日には姥神大神宮渡御祭が午後9時で打ち切りに。各地の夏祭りなどのイベントもゲリラ豪雨≠ノ見舞われている。

 24日には道央で豪雨の被害が拡大。町内でも未明に激しい雨が降り、住民の不安をかき立てた。11―12日の豪雨では、町内でも河川の護岸や川岸が侵食されたり、地盤の緩みに伴う斜面崩壊が続発。尾山町の田沢川では川岸が約150bにわたり崩壊。町道や老人保健施設の駐車場が巻き込まれた。現場付近では本年度、道が護岸工事を行う予定だったが「本格的な工事を前に豪雨に見舞われた」(町建設課)。住民は「これから台風シーズンを迎える。早く対策を講じてほしい」と不安視する。

 梅雨を思わせる蒸し暑い天気は、ブロッコリーなど露地物の野菜にも影響を及ぼしている。管内南部の農家は「湿気に弱いブロッコリーは中から腐り始める。収穫の最盛期なのに残念」と恨めしげな表情。収穫期を迎えたメークインも「冠水した畑は水が抜けずにイモが腐り始めた。土が乾くようなすっきりとした天気になってほしい」(他の農家)。メークインの被害は、水田から転作した水はけの悪い畑に多くみられ、出来秋への影響が懸念されている。

提供 - 函館新聞社




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