「野菜」価格高騰 天候不順や夏の暑さで 「規格外」販売に力

update 2010/8/24 12:20

 春先の天候不順と夏の暑さが野菜の生育に影響し、価格の高騰を招いている。函館市内でも、ホウレンソウ、レタスなどの葉物を中心に市場に出回る数が減少。このためスーパー各店では、食味には問題のない、重量や形状が規格外となる野菜の販売に力を入れている。

 イトーヨーカドー函館店(美原1)では、通常1束198円のホウレンソウを298円で販売。店関係者は「市場に葉物が出回らず、入荷ができない状況」と話す。函館青果物商業協同組合の川崎正博理事長も「暑さの影響でキュウリやダイコンなども入荷量が減っている」と語る。

 同店では形状的に規格から外れるインゲンを「まがったインゲン」と名付け1袋98円で販売している。通常198円する品物を安価で購入できるとあって「まがった―」シリーズは消費者から好評を得ている。

 コープさっぽろでも7月31日から、規格外品を「ぶこつ野菜」と名付けブランド化。ジャガイモ、キュウリ、トマトなどを1袋200―300円程度で店頭に並べている。同店ひとみ店で「ぶこつ野菜」を購入した主婦(57)は「品質も良く量も多いので、最近よく購入する」と話し、60代の女性も「味が良ければ形にはこだわらない」と評判も上々だ。

 同店関係者は「まだ、始めたばかりの試みだが、確実に数字を伸ばしてきている。より多くの消費者に『ぶこつ野菜』の存在を浸透させていきたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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