落部IC0日開業 桧山南部でも期待
update 2009/10/6 12:50
【厚沢部】道縦貫自動車道・落部インターチェンジ(IC)が10日に供用開始する。檜山管内からも高速道路への接続ポイントが増え、道央圏へのアクセスが容易になるため、農水産物の流通や観光客の入り込み増加にも期待が高まっている。
桧山管内から縦貫道にアクセスするには、南部は八雲ICへ、北部は国縫ICに乗り入れる2ルートがある。桧山南部や渡島西部では、急カーブが多い国道277号の雲石峠を敬遠し、道道八雲厚沢部線から国道5号を経て、八雲ICに乗り入れる人も多い。だが、落部―八雲間の国道は渋滞が多発してドライバーを悩ませている。
八雲IC手前の落部ICの供用開始に伴い、桧山南部から縦貫道への接続は大幅に改善される。沿線の渋田正己厚沢部町長は「住民の利便性は大きく向上する。札幌圏への農水産物の直送にも高速道路を活用できるようになる。桧山南部から渡島西部の物流体制は大きく様変わりするだろう」と語る。
札幌圏から高速道路で道南を目指す観光客を、落部ICから桧山南部や渡島西部に呼び込む役割も重要だ。新千歳空港から渋滞に巻き込まれることなく、4時間弱で桧山南部にアクセスすることも可能になる。春の花見や地場産マグロの人気が高まりをみせる松前町を目指すドライバーは、函館か江差を経由するが「今春以降はETC効果で八雲ICの通行車両が増加した。江差経由で松前に向かうドライバーが目に見えて増えている」(江差署)。江差町は「落部ICを起点に檜山南部から松前町を経て、函館市を目指す周遊ルートが描ける。道央圏から車を利用した観光客をどう取り込んでいくのかが課題」としている。
八雲厚沢部線では本年度、函館土木現業所が八雲側の2カ所でヘアピンカーブを解消する改良工事を進めており「車の走りやすさは年々向上している」(厚沢部町の住民)。だが、集中豪雨などの災害対策、冬季の除雪体制の強化、交通量増加に伴う交通安全対策の強化も課題になる。民主党が掲げる高速道路無料化が実現した場合の影響も未知数だ。
渋田町長は「落部ICと八雲厚沢部線は重要な交通インフラになる。北海道新幹線新函館駅へのアクセス道路になる国道227号とは車の両輪の関係。国道の早期改良にも期待している。桧山南部の振興に欠かせない道路整備の必要性は、新政権にも変わらぬ熱意で訴えたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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