シロオビアゲハ 道内で初めて捕獲

update 2010/8/20 10:04

 函館市内の小学生3人が18日、鹿児島県以南で生息するアゲハチョウ「シロオビアゲハ」を捕まえた。道南虫の会によると、シロオビアゲハの道内での捕獲記録は初めてで、同会は「関東以北でもほとんど例がない。画期的なこと」と話している。

 シロオビアゲハを捕まえたのは、いずれも函館駒場小3年の相原空良君(8)と東真央君(9)、常田拓君(9)。18日午後3時ごろ、市内広野町の自衛隊官舎前で、パタパタ飛んでいたのを東君と常田君が見つけ、相原君が網で捕まえた。

 その後、相原君の母親に見せ、「シロオビアゲハではないか」と思った母親が市立博物館の学芸員に連絡。学芸員の連絡を受けた同会の対馬誠事務局長が「シロオビアゲハ」と確認した。

 シロオビアゲハは、チョウ目・アゲハチョウ科に分類され、羽の色は黒く、後ろの羽に白い斑点が列をなして並んでいるのが特徴。日本では鹿児島県奄美大島以南に分布している。

 相原君らが捕まえたシロオビアゲハは前翅(ぜんし)長(前羽の長さ)約5aの雄。

 函館市内に飛来した推測として、対馬事務局長は@南方から函館に移入した植物などにサナギが付着し、羽化したA誰かが放蝶(ほうちょう)したB南方から風に乗り北上、津軽海峡を渡り函館に到着の3点を挙げた。「今の段階でどれが有力か分からないが、連絡を受けて見た時は信じられないと思った」と話す。

 3人は「捕まえた時、カラスアゲハだと思った」と振り返り、「(話を聞いて)すごいと思った。珍しいチョウとは思っていなかった」と驚いた様子。今後、3人で協力しながら飼育する考えで、「大事に育てたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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