町長と議会対立深刻化 森町

update 2010/8/20 10:04

 【森】森町議会の議員定数削減をめぐり、佐藤克男町長と議会側が対立している。佐藤町長は、8月号の広報に議員定数と議員報酬について自身の考え方を掲載し、6月定例会で可決した削減幅と町長案のどちらかが妥当であるかを問う内容の町民アンケートを実施した。これに対し、議会側からアンケートへの公費支出や手法についての異論の声が上がり、緊急の議会報告会の開催準備を進めるなど、混迷の様相を呈している。 町議会は昨年3月、議会改革特別委員会を設置して議論を重ね、今年4月7日の特別委で現行の22議席から6議席を削減する案を賛成多数で採択。6月定例会で条例改正案を可決した。議員報酬も昨年度同様に月額19万5000円から7・7%削減の同18万円に引き下げた。今後の報酬改定については、来年の改選期以降に継続協議とすることを決めている。 一方、佐藤町長は4月5日に野村洋議長あてに、議員定数を12、報酬削減率20%とする内容の要請書を提出。広報8月号で、「要請に対する返事がない」として、町職員給与と議員報酬の削減幅のバランスや、議員定数の在り方についての見解を述べ、町民からの意見を聞くはがきを添付した。 町には19日現在で、折り込みをしたはがき約7500枚の約21%に当たる約1600通の返信があるという。佐藤町長は「アンケートは、町民の民意を知るために町長の職務として実施した」と話す。 議会側は「(定数削減などは)議会で議論して出した結論」として、条例改正の議決が、町長からの要請への返答であるとするスタンスを崩さない。公費を支出してのアンケート実施や広報の内容などについて、町長に対する反発が強まり、「議員有志の会」名義で町民に議員報告会への参加を呼び掛ける文書も配布されている。 佐藤町長は23日に会見を開き、アンケート結果を公表する。野村議長らも同日、会見を開くとともに、25日午後6時半から町公民館で議会報告会を開き、町民に経過を報告する。

提供 - 函館新聞社




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