犠牲者の冥福祈る…函館市戦没者追悼式
update 2010/8/19 13:07
本年度の函館市戦没者追悼式(市主催)が18日、若松町の市総合福祉センターで開かれた。遺族会や市議会など関係団体、一般市民ら約210人が参列し献花。終戦から65年目の夏を迎えた太平洋戦争の犠牲者を追悼し、平和への誓いを新たにした。
式では始めに西尾正範市長が「過去を振り返って次の世代に語り継ぎ、再び戦争の惨禍を繰り返すことのないよう恒久平和を確立することが我々に課せられた責務。このことが犠牲になられた方々の御霊(みたま)を鎮めることになる」と式辞を述べた。
続いて遺族代表で戦争遺児の金木悦さん(81)が「私たちはこの大戦が残した教訓を心に刻み、戦争のない平和な社会を築くため、たゆまぬ努力をすることを誓います」と平和への思いを語った。金木さんの父親は海軍施設建設のため戦地に赴き亡くなった。戦場に向かう日、家族に気づかれぬよう、そっと家を出た父の姿がいまだに脳裏に焼き付いているという。
参列した寺嶋涼子さん(74)、小松京子さん(72)姉妹は「いつになっても戦争のことは忘れられない」と目に涙を浮かべながら語った。追悼式は無宗教で行い、現在の形となったのは1995年から。日露戦争から太平洋戦争までの戦没者は旧市内で4797人、旧4町村で609人の計5406人。
提供 - 函館新聞社
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