「海炭市叙景」11月に先行上映

update 2010/8/19 13:07

 函館出身の作家、佐藤泰志(1949―90年)の遺作を市民有志が映画化した「海炭市叙景」が、全国に先駆け11月27日から函館で上映されることが決まった。同映画製作実行委(菅原和博委員長)が主体となり、公開までの3カ月でさまざまな広報活動を展開。函館の原風景がふんだんに盛り込まれた“自信作”を全国にPRする。

 函館を彷彿(ほうふつ)とさせる地方都市「海炭市」で暮らす人々が描かれた作品。熊切和嘉監督をはじめ、小林薫さん、南果歩さんら主要キャストのほか、市民エキストラも出演した。同実行委ではこの作品で全国約7万人の観客動員数を目指している。

 18日からは同実行委メンバー約30人が市内各所で、完成したばかりのチラシを配布した。9月12日には市地域交流まちづくりセンター(末広町4)でエキストラ出演した市民が登場するトークライブや初の写真展も開催する。

 また、9月上旬には山口県で行われる「全国コミュニティシネマ会議」でも特別上映が決定。11月18日には、制作協力者を招待した試写会を市芸術ホール(五稜郭町37)で開き、監督や主要キャストなどが駆け付ける予定という。

 菅原委員長は「函館が舞台になった映画の中では最高の仕上がりだと思う。今までとは一味も二味も違う作品をより多くの人たちに楽しんでもらいたい」と話す。

 同作は函館市本町のシネマアイリスを皮切りに、12月上旬から全国約60館で公開する。アイリスでは9月上旬から前売り券を発売する。

提供 - 函館新聞社




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