小中2校がタイムカプセル掘り起こし

update 2010/8/15 15:14

 函館市内の小中学校2校で14日、卒業生が在校時に思い出の品を詰めて埋めたタイムカプセルの掘り起こしが行われた。当時の学級担任や保護者も参加し、一緒になって子どもの自分が残したプレゼントとの対面を果たした。

              ◇

 ○…函館上湯川小学校では、1998年度の6年2組(39人)が、中庭の滑り台横に埋めたタイムカプセルを掘った。卒業式後の99年4月5日に埋めており、それぞれが6年生の時に使った思い出の品や1人ずつ撮影したビデオテープ、自分への手紙などを入れていた。

 当初は二十歳の時に開ける計画だったが、卒業生の年齢は23または24歳に。この日は12人の卒業生と、学級担任だった清水美帆さん(40)、保護者らが集まった。

 重機に続き、スコップで掘り、土中に埋めたプラスチックケースが見えると、皆が「見えた!」と声を張り上げた。中には水が入り込みランドセルや電子機器など一部は腐食していたが、学級内の掲示物などは当時のままの色彩で保存されていた。

 自分からの手紙を受け取った木元卓矢さん(23)は「『立派になれよ』など偉そうな表現に腹が立ったけれど、書いた記憶が全くないので、感慨深い内容でした」と話していた。

              ◇

 ○…函館港中学校では、2000年度の3年生3クラス(121人)が、タイムカプセル「リメンバー号」を探した。クラスごとにケースに詰め、学校の裏庭に並べ埋めたが、目印とした木が見当たらず場所が深いなど、炎天下の探査は難航を極めた。

 卒業生約60人と、当時の担任や保護者が参加。重機とスコップを駆使して汗だくで作業したが、正確な場所が分からず、排水管に到達するなどのハプニングも起こった。全員のおぼろな記憶を頼りに約3b四方を掘り進めた結果、着手から約1時間後、ついに箱の角を発見。大きな拍手に包まれ、そのさらに30分後に次々と箱が掘り起こされた。

 入っていたのは、10年後に飲もうと約束したワインや、各自の思い出の品、自分にあてた手紙など。1人分ずつ密封された袋に入れられており、各クラスの元担任が全員の名前を呼んで手渡した。

 受け取った卒業生は、「こんなものが入っていた」などと互いに見せ合いながら、感慨に浸っていた。結婚して名前が変わった長谷川(旧姓中山)めぐみさん(24)は、合唱コンクールの楽譜を見て「ピアノ伴奏に苦労したことを思い出しました」と話していた。

提供 - 函館新聞社




前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです