09年度函館市、観光客平均旅費4年ぶり3万割れ
update 2010/8/11 11:02
函館市と函館国際観光コンベンション協会は、観光客を対象に行った2009年度観光アンケートの結果をまとめた。それによると、市内で使った1人当たりの旅行費用の平均は宿泊客が2万9894円(前年度比2437円減)となり、4年ぶりに3万円を割った。世界同時不況などの影響による消費低迷が浮き彫りとなった結果で、調査を基に市が試算した函館観光の経済波及効果は同42億円減の1605億円となっている。
アンケートは昨年4月からことし3月までの間、函館山や元町周辺、五稜郭公園など市内の観光スポットで面接方式で実施。2420人から14項目で聞き取りを行った。回答者は男性37・2%、女性62・8%。
一人あたりの消費額は、宿泊客が前年度から2159円減の3万1644円、日帰り客は同244円減の9486円。このうち宿泊客の使い道をみると、宿泊費は消費平均額の39%に当たる1万2327円だったが、前年比からは約950円の減。市観光振興課は「景気低迷に加え、市内各ホテルの宿泊料値下げが影響している」と分析する。
このほかの調査項目をみると、函館に来た回数を問う項目では、「初めて」と答えた人のうち、道内客は31・5%を占め、前年度の23・9%から大きく上昇。高速道路の休日1000円割引などの影響で、乗用車で来る客が増えたとみられる。
「誰と来たか」の設問では、家族旅行が約半数でトップを占めた一方、団体旅行は4%(前年度15・8%)にとどまり、近年の傾向通り個人客が増えていることを裏付けている。従前から多かった50歳代で1・5%(同10・1%)60歳代でも6・4%(同29・9%)に落ち込んだ。
また、函館の観光情報の入手先についての質問(複数回答)では、「旅行雑誌やガイドブック」が60%以上を占めたが、「インターネット」との回答も33・3%(同20・5%)と伸びを示している。
市は本年度、観光入り込みや宿泊客の増加に向け、観光客自らに街なかを散策してもらう「まちあるき観光」への取り組みを強める。同課は「函館の街をゆっくり楽しんでもらうことで、飲食や宿泊の面で経済効果を高めていければ」と話している。
提供 - 函館新聞社
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