市営熱帯植物園、「オオゴマダラ」羽化に再挑戦
update 2010/8/5 10:32
函館市営熱帯植物園(湯川町3)で7月下旬に羽化した日本最大のチョウ「オオゴマダラ」が3日から、姿が見られなくなり、関係者が幼虫の羽化に再チャレンジする。白黒の独特のまだら模様から「新聞蝶」とも呼ばれるオオゴマダラ。関係者は「ふわふわと優雅に舞うその美しさをもう一度、多くの市民に見てもらいたい」と張り切っている。
オオゴマダラは沖縄県以南に生息。13―15センチにも達する羽の大きさのほか、さなぎが黄金色に輝くのも大きな特徴で、寿命は2―3カ月とされる。
同植物園を管理・運営する函館エコロジークラブ(福西秀和理事長)のメンバーらが市民に珍しいチョウを観賞してもらおうと、2008年3月にトライしたのが始まり。そのときは生育環境が整わず羽化は失敗した。しかし今年までに、オオゴマダラの幼虫が好んで食べるキョウチクトウ科の「ホウライカガミ」と呼ばれる植物がすくすくと成長。「これなら生育できるのでは」と今年7月1日に沖縄県本部町の「琉宮城・蝶々園」から幼虫や卵などを取り寄せ、羽化に成功した。
さなぎから返ったのは3羽。温室内を元気に飛ぶ様子は親子連れやカメラマンらの人気を集めたが、温室は40度超で、関係者によると風通しも悪い。さらには直射日光も災いし3日、1羽の死骸が見つかり、2羽も行方知れずとなった。
同日、同植物園の管理責任者、坂井正治さん(72)が再度、幼虫を発注。温室ドームの上に遮光幕を張り巡らし、直射日光の軽減に着手した。幼虫が届き次第、年内の羽化を目指して大切に育てるという。
坂井さんは「オオゴマダラを見たことがない人はたくさんいるはず。市民がチョウの大きさ、美しさに喜んでもらえるよう仲間と頑張りたい」と意気込んでいる。
提供 - 函館新聞社
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