函館港が重点港湾に
update 2010/8/4 12:36
国土交通省は3日、来年度以降に集中整備する「重点港湾」について、函館港を含む32道府県の43港を選んだと発表した。函館市は2月に、老朽化が著しい同港北ふ頭(同市浅野町)を2011年度の国直轄港湾整備事業として進める考えを示しており、新規の事業採択に向けて弾みのつく結果となった。
「新規の直轄港湾整備事業の着手対象となる港湾」で、全国103の重要港湾の中から選んだ。国の新規事業で北ふ頭整備を要望する函館市は、新規採択の選定テーブルに残ったことになる。
選定は拠点港を最低1県に1つ造ることを原則に、貨物取扱量実績や国際・国内海上運送網の拠点機能、地域からの提案などを基にした。道内からは函館港のほか石狩湾新港と釧路港が選ばれた。
同省によると、函館港は本州と本道を結ぶ青函航路を持ち、高速道路の休日割引を背景にフェリー貨物量も増加傾向にあることがなどが選定の理由という。函館市港湾課によると、09年に函館港を発着するフェリーを利用した車両は重量換算で約2403万トンで、ピーク時の1991年の約2473万トンに迫った。10年も09年とほぼ同じ利用数で推移している。
市は05年から若松地区旅客船ふ頭の整備を国に要望していた。だが青函航路の需要が高まる中、北ふ頭から青函フェリーを運航する共栄運輸が船舶の大型化を計画している点などを踏まえ、方針を変更。また同フェリーには専用岸壁がなく一般岸壁に船尾をつけて乗降しており、この現状に対し海保から改善要請を受けていることも影響した。同運輸の兵頭法史相談役は「昨夏は満車で目当ての便に乗れない車もあった。今年も今週末から予約も多く入っている。早期の整備を望む」と話した。
計画は北ふ頭の正面にL字型岸壁を新設。船舶大型化に対応し同港唯一の耐震岸壁として防災機能強化につなげる。11年度に採択されれば、13年度から一部供用を開始する予定。西尾正範函館市長は「北ふ頭の整備採択に向け、引き続き力強い要望活動を展開したい」とコメントした
提供 - 函館新聞社
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