小型機不明 捜索難航 有力な手がかりなし
update 2010/7/30 09:51
【木古内、知内】青森県竜飛岬上空通過の交信を最後に28日午前から連絡が途絶えている中日本航空(愛知県豊山町)の小型飛行機(セスナ206式)の捜索は2日目の29日、早朝から知内町上雷南側の山間部を中心に活動を再開した。断続的に強い雨が降り続ける中で、上空、地上からの作業はともに難航し、有力な手がかりがないまま、午後3時半までにすべての活動が一時、中断となった。
この日の活動は午前5時すぎに再開。警察や自衛隊、第1管区海上保安本部など総勢約300人を超える規模となった。これまでに寄せられた住民からの情報やレーダー分析、捜索関係者によると、小型機は同町湯の里の青函トンネル道内出入り口沿いの山並みを、役場がある市街地方向へ低空飛行した模様が濃厚という。
上空からは、自衛隊と道警の航空機が区域を分担して捜索したが、悪天候のために作業開始から約1時間ほどで撤収し、この日、再開することはできなかった。地上からの捜索も難航。知内町役場や道警の捜索班が車両や徒歩で燈明岳につながる林道付近に入った。道警は午後11時半ごろ、林道からの捜索を試みたが、雨による地盤の悪化や覆い茂った草木の影響などで、進むことが困難となり約50分後には引き返し、同町内での待機を余儀なくされた。
同日午後には、陸上自衛隊第28普通科連隊の隊員ら64人が現地入り。町役場で関係機関と会議を重ねたが、午後3時にこの日の活動終了を決めた。木古内署の高橋範光次長は「乗員を救出するために無理をしてでも(地上から)入りたいが、機体の場所が特定できない中での捜索は危険。雨の影響で地盤がぬかるんでいるため30日も厳しい捜索になるだろう」と話した。
また、同日午後1時ごろ、中日本航空の幹部社員らが木古内署の現地対策本部を訪れ、同3時半ごろまで事情聴取が続いた。報道陣の問いかけに対し「(28日に)本社で開いた記者会見の内容について説明した。捜索が続いている中で、話すことはない」と言葉少なに同署を後にした。
30日も引き続き、燈明岳周辺を中心に捜索活動を実施する。同日午前3時に海上自衛隊がヘリコプター飛行の可否を判断し、上空からの捜索を続け、地上からの捜索班の展開を検討する。
提供 - 函館新聞社
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