2人乗り小型飛行機遭難か 知内上空で不明に
update 2010/7/29 14:15
【知内】28日午前10時31分ごろ、新潟空港(新潟市)から丘珠空港(札幌市)に向かった中日本航空(愛知県豊山町)の2人が乗った小型飛行機(セスナ206式、定員6人)が、青森県の竜飛(たっぴ)岬の上空で千歳空港航空管制官と交信した後、消息を絶った。道警や第一管区海上保安本部などはレーダーから消えた知内町付近で遭難したとみて捜索している。
小型機に乗っていたのは、いずれも中日本航空の社員で、操縦士の秦功さん(46)=愛知県あま市=と、カメラマン古田昭二さん(60)=同県江南市=。2人は28日以降に上川管内美瑛町で航空写真を撮影するため丘珠空港に向かっていたという。
同機は午前8時49分に新潟空港を離陸。秋田県や青森県上空を通り、津軽海峡や茂津多岬、積丹岬など渡島半島西側を経由して午後零時49分に丘珠空港に到着する予定だった。同機は最長でも5時間半飛行できるだけの燃料しか搭載していない。
中日本航空などによると、午前10時半ごろ、「(青森県の)竜飛岬の上空を通過中」との交信を最後に連絡が途絶え、その10分後の同40分ごろ、知内町付近の上空で航空自衛隊のレーダーから機影が消えたという。運航時に操縦士に持たせる携帯電話に連絡を試みたところ、呼び出し音は鳴ったが、応答はなかった。
道警は28日午後、木古内署に現地対策本部を設置。道警などによると、乗員の携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)の位置情報では、知内町の燈明(とうみょう)岳と丸山の間付近を示していた。同署などは情報収集とともに捜索に当たったが、日没のため終了。29日は午前5時から道警、自衛隊、地元消防などが連携し捜索を再開する予定。
道警によると、知内町内の女子高校生(16)は「午前11時過ぎごろ、自宅から南側(燈明岳方向)約30メートル先にある林の上空をすれすれに白っぽい小型飛行機がゴーッという大きな音を立てながら、飛んでいるのを見た」と証言。また、同町内の農業の男性(54)は「午前11時半ごろ、自宅から数キロ先に燈明岳があり、その間にある畑の上空を低空飛行する小型の飛行機を見かけ、その後、燈明岳の方から、ドーンという音が聞こえた」と話している。
函館海洋気象台によると、28日の道南は大気の状態が不安定で、南西のやや強い風が吹き込んでいた。観測所がある木古内町では、午前10時41分に5・4メートルの最大風速を観測。日中は曇り空で、山頂付近は雲がかかり視界が悪かったという。
提供 - 函館新聞社
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