日仏交流は開港とともに…経営学会全国大会

update 2009/10/4 12:27

 日仏経営学会(会長・廣田功帝京大教授)の第54回全国大会(実行委主催)が3日、函館市高丘町の函館大学で開かれた。特別公開講座として「箱館開港150周年―箱館をめぐる日仏交流」と題したパネルディスカッションが行われ、研究者が開港とともに始まった日仏関係の歴史をひもといた。

 同学会の全国大会は年2回開催され、函館では2001年以来8年ぶり。開港150周年を記念した特別講座には市民や学生ら約80人が参加し、廣田会長の進行で、フランス人の日仏交流史研究家、クリスチャン・ポラックさんと、函館出身の東京学芸大名誉教授、大井孝さんが意見を交わした。

 ポラックさんは幕末の貴重な画像データを交えて日仏のかかわりをスライドを使って解説。「日仏修好通商条約が締結された背景にはフランスが生糸の供給源を求めていた経済的要因があった」と指摘した。

 当時は日本の生糸の総生産量の約半数がフランスに輸出されていたことにも触れ、「中国などよりも良質な日本の製糸技術が当時のフランスの絹産業を救った。生糸の貿易によって日仏間に長年にわたる相互依存関係が生まれた」と述べた。

提供 - 函館新聞社




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