大間原発 建設差し止め求め提訴
update 2010/7/29 14:14
青森県大間町に建設中の大間原子力発電所の建設反対を訴える市民団体「大間原発訴訟の会」(函館市、竹田とし子代表)は28日、国と事業者の電源開発(東京)を相手取り、同原発の建設差し止めや慰謝料などを求めて、函館地裁に提訴した。
同原発は、電源開発が函館市と津軽海峡を挟んだ大間町に一昨年5月から建設中。商業用原子炉(改良型沸騰水型原子炉)の全炉心に世界で初めて、使用済み核燃料を再処理して回収するプルトニウムと濃縮ウランを混ぜて作るMOX燃料を使用する。
訴状によると、▽炉心の予定敷地から約300メートル地点に民間住宅があることは立地審査指針を満たしていない▽ABWRの構造的問題、MOX燃料を使用する危険性▽津軽海峡の海底活断層の評価など、大地震を想定していない▽恐山や恵山など、噴火の可能性がある火山地域に立地されることの危険性▽重大事故が起きた場合、大間および原子炉から最短距離18キロしかない函館市、道南地域に壊滅的な放射能汚染が懸念される|などを理由に看過できない多くの問題があるとしている。
この日の訴状提出には、原告団の代表者や支援者ら約50人が参加。原告団は東京と函館の弁護士17人をはじめ、計170人で、この中には「自然界代表」として、大間と戸井のマグロ計2匹も名を連ねた。竹田代表は「核と人類は共存できない。原発を何としても止めたいという意志を確認し、原発を未来に残してはいけないという信念で頑張っていく」と話した。
電源開発の広報は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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