アイヌと和人、鎮魂の舞 志苔館跡で住民ら慰霊祭
update 2010/7/23 10:54
函館市志海苔町の国の史跡「志苔館(しのりだて)」跡で22日、かつて激しい戦いを繰り広げたアイヌと和人の慰霊祭が行われた。地元住民らが参列し、数百年前に命を落とした人々のめい福を祈った。
志苔館は、南北朝時代に本州から流れてきた武士が築いたといわれる。1456年にアイヌが武装蜂起したコシャマインの乱によって57年に陥落し、その後再び和人が奪い返したが、1512年のアイヌの攻撃によって廃館となった。
過去の歴史を記憶に留め、双方の犠牲者を追悼することで平和な世の中につなげていこうと、1970年に石崎地主海神社(函館市白石町)が志苔館跡横に、和人とアイヌの双方の慰霊碑を並べて建立。毎年7月22日に慰霊祭を行い、今回が41回目となる。
この日は約30人が参加。雅楽の生演奏に合わせ、二人の巫女(みこ)による平和を願う「浦安の舞」が奉納され、参加者はしめやかな雰囲気の中で玉串拝礼を行った。この後「志苔館御神歌」と呼ばれる鎮魂の歌が斉唱され、参加者は平和の大切さをあらためて認識した。
提供 - 函館新聞社
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