サポステ開設1カ月 利用者順調に増加

update 2010/7/14 10:58

 ニートなど無業状態の若者の職業的自立を支援する「はこだて若者サポートステーション」(函館市元町14)が開設され、約1カ月半が経過した。登録者数は13日現在で48人、電話相談や同ステーションが主催する催しに参加した人数は延べ208人となった。同ステーションは「他地域の新規開設所と比べても多い数字が出ている」と、ニーズの高さに手応えを感じている。

 利用者の年齢層は15歳から44歳で、男性が33人、女性が15人。全国的な傾向と同じく函館でも男性の来所が多く、市内をはじめ、せたなや八雲など渡島・桧山管内から広く集まっている。

 開設当初は保護者の来所が多く、「子どもが引きこもりから抜け出せない」「社会参加できるのか」などといった相談が多く寄せられた。支援機関を紹介し、知識を深めてもらい、視野を広げるようなアドバイスをしている。相談した保護者からは「これまで家族だけの問題ととらえ、外に出すきっかけがなかったのでよかった」という声が上がっているという。

 利用者からは「就職活動などをしたがうまくいかず、次第に外に出れなくなった」との悩みが多い。同ステーションコーディネーターの染木加奈子さんは「まずは自分の課題を知ることが大事。個人の事情に合わせ、漠然(ばくぜん)とした悩みを明確にし、1つ1つ解決に向けたアドバイスを心掛けている」と話す。

 今後は同ステーションのプログラムで自信をつけた利用者を、いかに就職に結びつけていくかが課題となる。染木さんは「サポステはあくまで就業に向けたきっかけを作るに過ぎない。若者の就職をサポートするには多くの協力が必要」と支援態勢の重要性を語る。

 同ステーションやハローワーク、行政でつくる「函館市若者自立支援ネットワーク連絡会議」で支援に向けた連絡態勢は構築されているが、就業に向けたサポートには民間の協力が必要不可欠という。「市民のみなさんの力を借りたい」(染木さん)と協力を呼び掛ける。

 同ステーションは16日と23日に、札幌で活躍するキャリアコンサルタントの高橋幸雄さんを講師に招いて「はこサポ流 仕事塾」を開く。仕事をする意味や実務に向けた準備の大切さを考える。午前10時からで、会場は同ステーション。定員30人で、対象はおおむね15歳から40歳程度の人など。問い合わせ、申し込みは同ステーションTEL0138・22・0325。

提供 - 函館新聞社




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