参院選道選挙区 長谷川氏、徳永氏が初当選

update 2010/7/12 10:48

 【札幌】参院選道選挙区(改選数2)は、自民党新人の長谷川岳氏(39)がトップで初陣を飾り、民主党新人の徳永エリ氏(48)=新党大地、国民新党推薦=が、民主党新人の藤川雅司氏(53)を振り切り、初当選した。2議席独占を目指した民主党だったが、消費税増税論議や北教組の違法献金事件などが逆風となり、かなわなかった。

 道選挙区は3氏に加え、みんなの党新人の中川賢一氏(43)、共産党新人の畠山和也氏(38)、幸福実現党新人の大林誠氏(37)の6人が立候補した。

 長谷川氏は2月に中川義雄氏の後継として公認を受け、出馬を表明。若さと行動力で「新生自民党」を広くアピールし、地方の業界団体、支援組織を重点的に回ったほか、都市部の無党派層へも浸透。

 公示後は谷垣禎一総裁、石破茂政調会長、小池百合子広報本部長ら党幹部も北海道入りして応援したほか、終盤には公明党比例代表の横山信一氏(50)との選挙協力も追い風となり、大差で勝利した。

 徳永氏はテレビリポーターの経験、唯一の女性候補を武器に、「生活者の目線」を強調。民主党北海道や新党大地、道農民連盟が全面支援したほか、無党派層にも支持を広げ、浮動票の受け皿にもなった。菅直人首相の消費税増税発言で民主党の支持率が低下し、他陣営からの切り崩しにも遭ったが、最後まで手を緩めずに戦い抜いたのが功を奏した。

 藤川氏は札幌市職員、札幌市議を務めた経験と実績から、新人候補の中で唯一「即戦力」をアピールしたが、支援する連合北海道が組織を固めきれず、票を伸ばせなかった。北教組幹部による違法献金事件の有罪判決、小林千代美衆院議員(道5区)の辞職などが、労組を軸とした藤川陣営を直撃。従来の“組織型選挙”にブレーキがかかった。

 党として初めて北海道での選挙を戦った中川氏は党の支持率上昇の追い風を受けて健闘したが、及ばなかった。消費税の税率アップに「断固反対」の立場を貫いた畠山氏も議席に遠く届かず、大林氏も支持を広げられなかった。

提供 - 函館新聞社




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