「将来の自立」を支援
update 2010/7/5 10:19
函館市福祉事務所は、生活保護世帯の自立支援プログラムとして、新たに「生活保護子ども健全育成プログラム」を開始する。乳幼児から高校進学までの子どもがいる世帯を対象に、子どもの自立意欲を高める目的で、進路や学力などを確認、指導する。初年度は高校進学を控えた中学校3年生に対し、重点的に実施。同福祉事務所は「高校を中退する場合が多いので、学歴の重要性を認識してもらうことで安定的な就職につなげたい」と話している。
生活保護世帯への自立支援プログラムはこれまで、「生活保護受給者等就労支援事業」や、履歴書の書き方など就職活動のいろはを教える「市生活保護就労支援プログラム」など7種類が行われてきた。世帯主向け中心だったが、最近では保護世帯としての状況が世代を超えて引き継がれる事例も多く、次の世代となる世帯内の子ども向け対策の必要性が高まっている。
新たなプログラムは、国が示したモデルメニューを参考に行う。子どもの年代により対象は○1乳幼児期○2小学生○3中学生○4高校生―の4段階に分ける。
最も早く着手する中学生向けでは、中3の子どもがいる世帯の保護者に対し、進学に必要な受験料や入学準備金、教材代などの費用を示し、これらの費用をまかなう方法を説明する。さらに進学先を確認し、個別のケースごとに必要な支援を行う。
本年度の対象者は155人。まずは7月から10月にかけての家庭訪問時に、担当するケースワーカーが費用についての資料を配布。その後は進学希望や最終進学先を、それぞれの段階で確認する。
中学生以外への対応は順次開始する予定。乳幼児期では育成状況を確認し、必要に応じて保健指導員が助言や同行訪問する。小学生に対しては、通学状況や学力を定期的に確認。高校生段階では自立の重要性を説明し、進学時には世帯の状況に合わせた対応を行う計画だ。
同福祉事務所は「1人でも多くの子どもが勉強に励み、将来は自立への道を歩んでほしい」と期待している。
提供 - 函館新聞社
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