「ナッチャン」最終運航
update 2009/10/1 11:49
函館―青森航路で道南自動車フェリー(函館市港町3、関根二夫社長)が期間限定で運航していた高速船「ナッチャンWorld(ワールド)」が9月30日、最後の運航を終えた。2007年9月の初就航から増船、運休、復活と時代の潮流を越え、2年余りの歴史に幕を閉じた。
高速船は7月18日からの季節運航で、昨年5月に就航した2隻目の「ワールド」が一日1―2往復した。期間中の乗船者は6万6076人、車両1万5980台で、旅客の乗船率は前年同期2倍の42%。高速道路のETC割引効果もあって、当初の利用見込みを大幅に上回った。
同日午後5時すぎ、乗客105人を乗せた青森発の最終便が入港。同社社員らが函館港に面したウッドデッキで手を振って出迎えた。高速船出入り口のターミナル3階では終航セレモニーが開かれ、高速船の客室乗務員から佐藤幹雄船長に花束が贈られた。
関根社長は「函館開港150周年、青函ツインシティ20周年に合わせた期間限定の運航だったが、予想を超える多くの人に利用してもらい感謝している。今後も快適なフェリーを運航していきたい」とあいさつ。会場には青森ねぶたの囃子(はやし)や函館巴(ともえ)太鼓の演奏も響いた。
最終便に友人と乗船した日高管内静内町の主婦佐々木静子さん(68)は「最後なので乗ったが、残念でならない。なんとか頑張ってまた再開してもらいたい」と涙ぐみ、横浜市の会社員竹中明さん(42)は「最終便に乗るために来た。せっかくの船なのにあっという間に終わってしまいさみしい」と語った。
同社によると、高速船は年内をめどに売却かリースする方針。2隻は当面、函館と青森の専用岸壁にそれぞれ係留される。
提供 - 函館新聞社
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